プロとのちがいを、自分の強みに。 “愛がある写真”という価値について

技術や経験だけでは測れない価値を、どう伝えるか。自分らしい撮り方を、仕事としてどう位置づけるか。その整理として書いた記事です。

プロとのちがいを、自分の強みに。 “愛がある写真”という価値について

写真を「仕事」として受けるときに考えていること

撮影を依頼されるとき、いつも心にあるのは、
“自分が何を求められているのか”という点です。

わたしはいわゆるプロカメラマンのように、
どんな環境でも完璧に撮影できるわけではありません。
けれど、依頼の背景や撮る相手の想いを丁寧に汲み取り、
「この人に撮ってほしい」と思ってもらえる関係づくりを大切にしています。

プロとのちがいを整理すると…

観点いわゆるプロわたし(カイミサ)
技術・経験現場数・照明・演出への高い対応力イベントや人物の空気を読む力・共感力
成果物求められた“型”に確実に合わせるその場の温度や人の想いを写し取る
距離感クライアントと業務として割り切る丁寧にコミュニケーションを重ねる
価値の源泉技術・スピード・再現性安心感・信頼・「この人に頼みたい」と思わせる愛情

“愛がある写真”という言葉の意味

撮影の仕事をしていると、
「ミサさんの写真には愛がある」と言っていただくことがあります。
正直、うれしい反面、そんなふうに言われるほど自信があるわけでもありません。
でも、その言葉をきっかけに、自分の写真を見つめ直すことが増えました。

「愛がある写真」とは、
撮っている人がその場の人たちを大切に思っていることが伝わる写真のこと。
被写体と撮影者のあいだに生まれる“関係性”が映り込み、
たとえ記録写真でも、ただの記録以上の意味を持つようになります。

その“にじみ”を求めているクライアントにとって、
それは技術以上の価値になる。
わたしは、そんな写真を目指しています。

わたしが意識していること

撮影の前に大切にしているのは、
「相手の目的を正確に把握すること」と
「自分の機材・技術でどこまで応えられるかを確認すること」。

撮影時間・納品形式・データの使われ方まで共有し、
お互いに納得したうえで引き受けたいと思っています。

そのプロセスを丁寧に行うことで、
「安心して任せられる」関係が生まれると考えています。

“プロじゃないから”ではなく、“選ばれたから誠実に”

わたしは自分の立場を「アマチュア以上、プロ未満」と感じています。
だからこそ、「プロではないから…」ではなく、
「依頼してくださった方に、誠実に応える」ことを基準にしています。

技術的な不足は、準備や確認で補える。
そして“人を大切に撮る姿勢”は、どんな肩書きよりも強みになる。

まとめ

写真は、
「うまく撮る」ことだけでなく、
「どう撮りたいか」「誰のために撮るか」で変わる仕事です。

わたしは、
クライアントの想いや空気をていねいに受け取りながら、
“関係の中で生まれる写真”を撮り続けたいと思っています。

撮影やご相談については、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
内容に合わせて、丁寧にお話をお伺いします。