「申し込みにつながる導線設計」ってどう考える? ジャーニーとKPIの視点から整理する

申し込みにつながる「導線設計」のヒントを、施策・感情・KPIの関係から解説。チラシや説明会などの“型”だけに頼らず、ペルソナの気持ちと行動を行き来しながら考えることで、より実践的な設計へと深めていきます。

「申し込みにつながる導線設計」ってどう考える?

— 施策設計とジャーニー思考をつなげるヒント

「チラシをつくる」「説明会をひらく」「SNSで発信する」……
申し込みまでの導線を考えるとき、まず思い浮かぶのは“施策の型”という人も多いかもしれません。
けれど、それだけでは人の気持ちはなかなか動かない。

大事なのは、感情の流れと導線の設計を、行き来しながら考えること。
今回はその考え方と、カスタマージャーニーやKPIとのつながりについてまとめてみました。

行動から感情へ、感情から施策へ

— 往復しながら、組み立てていく

施策を考えるとき、最初から正解を出そうとしなくても大丈夫。
「このあたりにヒントがあるかも」と感じたところから、仮説を立ててみる。
感情と型の両面を行き来しながら、少しずつ整理していくのがコツです。

1. 感情と行動を想像してみる

たとえば、LINE登録はしたけど、説明会には来なかった。
→ 「なにが不安だった?」「どんな気持ちで止まった?」

2. その気持ちを動かすには?と考える

・会場の雰囲気が伝わる写真
・講師の人柄が伝わる短い動画
・受講生の体験談をマンガ形式で紹介 など

3. パターンと照らし合わせてみる

チラシ/LINE登録/説明会/体験会/個別相談…
→ 抜けてるステップはない? 回りくどくなってない?

4. もう一度ペルソナに戻ってみる

「この施策、ほんとうにこの人に響く?」
「“申し込みたくなる一歩手前”まで進めてる?」

“発信者目線”から抜け出すには?

ありがちなのが、「とりあえずチラシ」「説明会すれば来るかも」と、
なんとなく“それっぽい型”を並べて安心してしまうケース。
でも、それだけでは発信者の自己満足で終わってしまうこともある。

かといって、気持ちばかり追いかけていても、
必要な導線が抜けていて申し込みにつながらない、ということも少なくありません。

「どこで止まって、なにがあれば前に進めるのか?」
その視点をもちながら、型と感情の両方を行き来して組み立てていくことで、
施策もジャーニーも、より実践的なものになっていきます。

地図と駅で考える、ジャーニーとKPI

こうした“感情の流れ”と“チェックポイント”を、もっと直感的に捉えるために、
私はよく「地図と駅」というたとえで考えます。

ジャーニーは「地図」

  • 主人公(ペルソナ)は、どんな気持ちで動いて、
  • どこで迷って、どこで安心して、
  • 最後に申し込みにたどりつくのか?

KPIは「駅」

  • チラシ駅 → LINE登録駅 → 説明会駅 → 体験会駅 → 申込駅
  • 各駅で「何人通った?」「どこで降りた?」を見ることで、改善ポイントが見えてくる

地図だけでは、道のりはわかっても「今どこにいる?」は見えにくい。
だから、KPIという“測定ポイント”を置くことで、戦略が具体的になっていきます。

感情の流れと、数値で見える導線。
この両方を行き来しながら設計していくことが、
“なんとなく”ではなく、“ちゃんと届く”施策への第一歩になります。