よくある「LP至上主義」
「まずはLPを作るべき」っていう話をよく耳にする。
LP(ランディングページ)は、たしかに広告との相性がよくて、伝えたいことをぎゅっとまとめやすい。
でも、どんな商品にもそれが最適とは限らないなと思う。
LPにこだわる業界の例
LPを強く推す空気を感じるのは住宅業界。
これは業種の特性もあると思う。
住宅は単価が高くて、購入までに時間がかかる。
いきなり契約ではなく、まずは資料請求や問い合わせをしてもらうのが第一ステップ。
だからこそ、「比較されすぎる前に、自社の強みを一点集中で伝えたい」というニーズがある。
回遊させずに、1ページで完結するLPの形式がハマりやすいんだと思う。
住宅業界でLPが活用されやすい理由:
- 「資料請求」や「問い合わせ」がゴールになりやすい
- 比較される前に、自社の魅力を伝えきりたい
- ユーザーの回遊をあえて抑える設計が合っている
- 決断までの導線が長いからこそ、最初の1アクションが重要
ホームページ内にLP的なページを作る例
「LP=特別な別サイトを作る」って思いがちですが、実はホームページの中に、商品特化でLP風のページを持つやり方もアリ。
これ、かなり実用的です。
その理由:
- 全体の信用感・ブランド感を保てる
- SEOの評価をサイト全体で共有できる
- 購入や問い合わせ後のフォロー導線を作りやすい
- CMS上で簡単に作れて、運用しやすい
ECサイトの場合
たとえばEC。
ホームページ内に商品特化のLPっぽいページを作るほうが、流れとして自然なことも多い。
他の商品ページやレビューを見て回れたり、カートに進みやすかったり。
サイト全体が「お店」だとしたら、その中にちょっと力の入った「売り場」がある、そんな感じ。
LPっぽく見せる工夫はしつつ、全体とのつながりを切らない設計のほうがしっくりくることが多い。
ECでLP風ページを設けるメリット:
- 商品間を行き来できる(回遊性が保たれる)
- カートやレビュー機能など、ECの基本機能とつながる
- サイト全体の世界観や信頼感を活かせる
- 広告からの導線にも対応しやすい柔軟さがある
外部LPにした方がいいケースもある
もちろん、外部LPを作ったほうが良い場合もある。
- 新規サービスのテストローンチ
- 大量の広告を回す前提
- 社名やブランドを伏せたい場合(別ブランド戦略)
おわりに:「LPかどうか」は手段の話
結局、大事なのはページの形式じゃなくて、目的と導線の設計。
ホームページの中にLP的な1ページを作るのも十分アリ。
どんな形がいちばん伝わるか、LPが合うケースもあれば、そうじゃないケースもある。
形式に引っぱられすぎず、そのときどきで選ぶのがおすすめです。
